友絵工房からのお知らせ

皆様からのお声2018年4月22日

人を助けたいという思い

雪が降り積もっています。
また数日後には雨なんかが降って春先の陽気になったりするんでしょうか?
桜の季節に雪が降ったりと、激しい天候が続くこの頃ですね。

 

後藤さんのニュースを見ていて思い出したことがあります。

 

以前、私の海外一人旅初挑戦として、10年前の20代の東京で働いていた頃に1週間インドネシアに行ったことがありました。当時、経験豊富な彼女に追いつきたいという理由でした笑。沢木耕太郎の深夜特急の影響もあったかもしれません。

 

当時はいまだに英語コンプレックスを抱えていた私でしたので、バリ島からジャワ島に横断して帰るなんて大冒険をよくもやったもんですが、この時初めて全く別の世界があると感じた旅行でもありました。

 

バリ島からジャワ島に出稼ぎ労働者の人々とバスに揺られ、船に揺られ、旅行者の乗らない電車にも挑戦した私でしたが、ジャカルタ郊外に行った最後の日が忘れられません。

 

その時目的としていたのは、単純に離島に行ってみたいという理由でした。その道中歩いて向かったんですが、ほとんどスラムのような状態でした。痩せこけた馬がいて住居には人の気配もなく、一方では線路の近くに多くの子供たち。そこにあったリゾート施設はすでに廃墟同然で、若者たちの溜まり場と化していました。

 

若者たちがやる気にさえなれば脅して私のお金をすべて取ることさえもできたでしょうか。それでも彼らは交渉に応じて離島まで連れて行ってくれましたし、そこでサッカーを楽しんだりと、最後まで仲良く接してくれました。カメラが欲しいと言いましたが、これは私の大事な思い出だからと言うと、しっかり理解してくれましたね。

 

そして、沿線近くに住む子供たち。中には私より英語を使える子がいたのにびっくりしました。そして写真を撮るとおおはしゃぎ。写真を渡してあげたかったのですが、彼らは写ることで大満足。

 

どんなに貧しく苦しい日々を送っていても、根っこの部分のやさしさと喜びというものを痛感し、感動しました。「彼らを助けたい」という強い思いも同時に出てきたんです。

 

ただ、すでに働いていた身であるからこそ旅行できた身分でもあり、自分に秀でた技術があるわけでもない、仕事やビジネスでお金を得てから人を幸せにしようと思うきっかけにもなりました。だから、私は中途半端に首を突っ込むのはやめよう、こういうのを見るのは最後にしようと決めたんです。

 

あらゆる形で利害が絡んで人の良心の区別がわからなかくなってしまう社会の中で、人々の芯のやさしさや喜びに触れるというのは本当に魅力的・魅惑的で、自分の存在を強く感じられる瞬間でもあり、これを知ってしまうと抜け出せなくなると思ったんです。

 

だから、本当にほんのちょっとかもしれませんが、後藤さんの行動に逸る気持ちがわかる気がするのです。とにかく、この今のきっかけが世の中の良い方向に向かいますように。

彼らと交渉して島に連れて行ってもらいました。私は緊張して笑顔さえありません笑。

家々はあっても人々の気配がなく、ひっそり。

線路の沿線の近くに住んでいる子供たち。この彼らの喜びが忘れられません。